映画鑑賞する人

主に映画の感想。息をするようにネタバレしてます。

「茶飲友達」感想

 

【まずは一言】

はぇー…ほぇー…

 

【もうちょっと詳しい感想】

なんだかすごい世界を垣間見た気分。

高齢者向けの売春、というものの善悪は一度脇に置いておくとして、ビジネスとしては確かにものすごくいいかもしれない。隙間産業的な。

老人ホームで入居者同士が性的関係になるというのは割と耳にするし、77歳で風俗利用してる人も知ってるし。

ティーガールズと呼ばれる在籍嬢たちはみんなおばさんで、最低で40、最高で70くらいなのかな。

その中で利用検討してる男性が、「もっと若い人のほうがいい」って言うシーンがあるけど、私的には同年代くらいでちょうどいいんじゃないかなと思う。

年齢的にもそうだけど、体力的にもバランスがいいと思うし。同年代でしか分かり合えないフィーリングみたいなものもあると思うのよ。

その「茶飲友達(ティーフレンド)」を運営してるのは若い女で、従業員も訳アリの若い男女で、それだけで色々察することができる。

経営者の女(名前忘れた)がしゃべる言葉が全部わざとらしいんだけど、警察の尋問で切れてるところだけは、本当のところ突かれて痛いんだなっていうのがよくわかった。

みんなの居場所があって、一見全員ハピネスに見えるけど、万引きはやめられないし、母親と和解できてないし、パチンコは止められないし、結局根本的な問題は何一つ解決していないのも結構リアル。

「居心地良いごっこしてる自分たち」に酔ってる感じ。

その証拠に、摘発されるかもってなった時、蜘蛛の子を散らすように誰も経営者の女の元に残らなかったのがそれを証明してるかなぁと。

でも最後に自分に寄り添ってくれたのは、あんなに嫌ってた実の家族でしたっていうね。

何の気はなしに軽い気持ちで観た映画だったけど、なかなか考えさせられる内容で、観てよかった。

実際にあった事件を元に制作されたらしいから、それも驚き。

あとはそうね、妊婦が金持って全力疾走するけど、なりふり構ってられないんだろうけど、あんなふうに走るのは母体によくないのでは…とつい思っちゃったね。

 

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