【まずは一言】
白昼夢見てるみたい
【もうちょっと詳しい感想】
内容はわかるようなわからないようなそんな感じだったんだけど、総じて、美術館で西洋絵画を一通り鑑賞した、みたいな満足感がある。
最初はベラが成長途中で言葉遣いとか態度とかものすごく幼くて、でもじわじわとと成長していく姿はまるで「アルジャーノンに花束を」みたいだったよね。
最初は外に出たいから始まって、最後までクズだったダンカンと一緒に行ったのも、夫だっていう人物に着いて行ったのも、全部知的好奇心からきた行動だったんだろうね。
原作があるらしいけど読んでないからあれだけど、この映画は衣裳、美術、音楽でかなり内容が底上げされてる部分あると思うんだ。ちなみにどれも素晴らしいと思った。
実際の地名が出てくるけど、景色とかはここではないどこかだし、空の色なんかが嘘みたいに鮮やかだったりするし。
室内の装飾も、色味がまとまってたり豪華だけどごちゃごちゃしすぎてないし。
そんで衣裳がさ、みんなおしゃれなんだよね。ベラは肩がふんわりしてるデザインばっかりだったけど、なんか意味があるのかね。
さらに音楽が印象的で、でもずっとどっかで聴いたことある感じだなって思ってたら、監督が「聖なる鹿殺し」とか「ロブスター」の監督だったって知って、納得。「聖なる鹿殺し」も音楽あんな感じだったね。
あとはやっぱり、エマ・ストーンの演技がすごいね。特に前半の、まだ知性が身に着いてない頃。
歩き方とかよちよち?してたのに、これも気付かないうちにしゃきしゃき歩けるようになってるし、顔つきも知的な雰囲気に変わってるし、ベラの成長はアハ体験みたいでそれを演じたエマ・ストーンが主演女優賞とったのも納得ですわ。
最後は一応ハッピーエンド、みたいな雰囲気出してたけど、実際のところは負の連鎖なんじゃないですかね。
タイトルが複数形なのって、結局登場人物全員というか、人間は哀れな生き物であるってことを示してるんだろうなって、最後またタイトル出てきたところで私の感想は着地した。
満足感はあったけど、とはいえもう一回観たいかって言われると、2、3年後とかでいいかな。
↓アマプラにあるけど、長いから気合入れて観て。